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MA11(mashup award 2015)参加;おもてなしアプリ

このページは、2015年8月から10月にかけてリクルート社主催で開催されたマッシュアップ・コンテスト MA11(Mashup Award 2015年)への参加作品;拡張現実(AR)アプリ『おもてなしアプリ』の解説&試作品ダウンロードページです。


1.【拡張現実アプリ『おもてなしアプリ』とは】


ツイッターのようなつぶやき(「ラーメン食べたい」とか、「遅刻しそうだ」とか、「野球について語りたい」とか)を拡張現実上で行うアンドロイドアプリです。

≪おもてなしアプリのエッセンス①≫
※Mashup Battle 1stStage in 東京一部 2015年10月26日 より MA11事務局の方撮影12秒動画

【東京一部予選】#MA11 pic.twitter.com/wahW17BE4d

— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 10月 26

≪おもてなしアプリのエッセンス②≫
※Mashup Battle 1stStage in 東京一部 2015年10月26日 より MA11事務局の方のツイート

【東京一次予選】#MA11 数千種類の多種多様なARマーカーを用意して、そこに気持ちの文章を登録しておきます。 アプリを通してそれを見ることによりAR空間に気持ちと対応する文章を表示させられます。 拡張現実上に自分の気持ちを表示できます。

— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 10月 26

≪おもてなしアプリのエッセンス③≫
※Mashup Battle 1stStage in 東京一部 2015年10月26日 より MA11事務局の方撮影
 一連のプレゼン&デモ画像

2.【利用のメリット】


このアプリを使えば、たとえば、ビジネスのフォーマルなパーティで、自分の関心事や気持ちを拡張現実上に表現して、面識のない出席者と会話を始めやすくなります。
あるいは、イベント会場で偶然、隣り合わせに座った人同志が、言葉を交わすことなく、拡張現実上で自己紹介し、言葉を交わすきっかけが持てます。

3.【ツイッターとの異同】


ツイッターは、『ネット上に』自分の気持ちを断片的に開示し、『ネットの世界で』1対多のコミュニケーションを実現します。
おもてなしアプリは、『拡張現実上に』自分の気持ちを断片的に開示し、『リアルの世界で』1対多のコミュニケーションを実現します。
ただ、ツイッターと違い、おもてなしアプリによるつぶやきの内容は、自由創作ではなく、たくさんの例文の中からの選択(例文は、あらゆる場面を想定して1,000種類以上用意する予定)です。

4.【おもてなしアプリのダウンロードについて】


おもてなしアプリは、試作品ですので、アンドロイド・マーケットにはまだ載せていません。
Mashup Battle 1stStage in 東京一部(2015年10月26日)でデモを行った試作品は、下記のURLからダウンロードすることができます。
ダウンロードURL:https://fukuma.info/MA11/omotenashi5-demo.apk
※なお、SDK提供元Vuforia(※下記6.参照)からは、この試作品一般公開(不特定多数の人がダウンロードできる状態にすること)に関する承諾を取得済みです。

5.【使用方法】


≪拡張現実上に自分の気持ちを開示する側≫
拡張現実上に自分の気持ちを開示したい人は、下記のマーカーをダウンロードして持ち歩き、そのときどきの気持ちにあったマーカーを衣服等に貼ります。

(マーカー装着例 Mashup Battle 1stStage in 東京一部 2015年10月26日)
 ※画像は、当日のFrickrイベント写真アルバム より
マーカー装着(1) マーカー装着(2)

現在の下記6種類のサンプルマーカー(イメージ・ターゲット)にあらかじめ登録されたメッセージは、次の通りです。
(1)チューリップのマーカー;「グルメに関心があります。B級グルメ専門」
(2)ペンギンのマーカー;「日本の経済に関心があります。成長戦略や財政政策...」
(3)灯台のマーカー;「将棋の相手を探しています。老若男女不問」
(4)あじさいのマーカー;「Conversation by writing 英語苦手。筆談OK。」
(5)クラゲのマーカー;「I'm good at English Let's talk.英語OK。」
(6)コアラのマーカー;「家庭教師します。お気軽にお問い合わせ」

≪他人の拡張現実上の気持ちを読み取る側≫
(1)アプリを起動し、最初のページの一番下にある「Start」ボタンをタップしてください。
(2)それによりスキャナーのカメラが起動したら、拡張現実上に自分の気持ちを開示する側の人が衣服に貼った、下記のサンプルマーカー(イメージ・ターゲット)をスキャンします。
(3)拡張現実上に、あらかじめ登録されたメッセージが表示されます。これにより、そのマーカーを今、衣服に貼っている、まさにその人の現在の気持ちが読み取れます。たとえば、その人がチューリップのマーカーを貼っていたら、「ああ、この人はグルメに関心があるんだな」とわかり、ペンギンのマーカーを貼っていたら、「ああ、この人は経済に関心があるんだな。」とわかります。
(4)表示されたメッセージを消して次のマーカーをスキャンしたい場合は、画面右肩の「×」をタップしてください。すると、スキャナーのカメラに戻ります。

(拡張現実上のメッセージ表示例 Mashup Battle 1stStage in 東京一部 2015年10月26日)
 ※画像は、当日のFrickrイベント写真アルバムより
拡張現実上でのメッセージ表示例(1) 拡張現実上でのメッセージ表示例(2)

(マーカーのスキャン及び拡張現実上のメッセージ表示例)

6.【技術】


おもてなしアプリは、vuforia-sdk-androidによって作られています。
vuforiaのディベロッパーページは、こちらです。https://developer.vuforia.com/

7.【制作の動機及び経緯】


(1)きっかけ
きっかけは、3年前に遡ります。2012年、MA8 Mashup Battle 1stStage in 東京において、事務局の方が何かの折に、参加者一同に向かって、「外国のビジネスパーティーに出席したことあります? 日本と同じで寂しいものなんですよ。」と話されました。そのとき、「外国は知らないが、日本は、まったくもってそのとおりだ。知らないビジネスパーソンばかりのパーティーでは、話しかけるきっかけをつかむのが難しいんだよな。」と共感を覚えました。

(2)経済新聞上の回顧録
その後、2015年2月頃、大手企業の元会長が、経済新聞上の回顧録の中で、同様のことを述べているのを目にしました。2010年横浜APEC首脳会合の期間中、来日したオバマ大統領をはじめとする各国首脳及び日本の主だった経済人を集めてパーティーが開催された際、誰もなかなか他の出席者に話しかけようとはしなかったというエピソードです。

その会長は、先陣を切ってオバマ大統領に近づき、「ミスター・プレジデント、私は日本のこういう企業の会長です。アメリカで言えば、○○のような企業です。」と話しかけると、オバマ大統領はたいそう喜び、会話も弾みました。パーティー終盤、各国首脳が退場する段になると、オバマ大統領はわざわざその会長に近づいて、笑顔で別れの握手を求めてきたということです。

ビジネスライクに徹することで有名なオバマ大統領がそのような振る舞いをするのは、異例なことでした。その回顧録の元会長の締めくくりの一言が、今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。「大統領といえど、ああいう場では話し相手がいないと寂しいのだ。」

(3)海外からの観光客
さらに、アベノミクス開始後、円安が進行して海外からの観光客が増えると、あることに気が付きました。一人でバックパックを担いでやってくるような外国人は、「トイレはどこですか」とか「コンビニはどこですか」とか、ちょっとしたことを日本人に尋ねようとするのです。

もちろん本当にわからなくて尋ねる人もいるでしょうが、知っていてもあえて日本人に尋ねてくる人も多いのです。最初は不思議に思いましたが、やがて、「ああ、これは、現地の人とコミュニケーションをとりたがってるのだな」ということに思い当たりました。

(4)コンセプト
以上の出来事から、「リアルの世界で初対面同士の人がコミュニケーションを始めるきっかけを作るにはどうしたらよいか」を折に触れ考えるようになりました。そして、最近になって、「拡張現実の領域をリアルの世界におけるコミュニケーション成立のための補助ルートに用いる」という、おもてなしアプリのコンセプトがひらめきました。

8.【おもてなしアプリと命名した理由】


おもてなしアプリは、リアルの世界におけるコミュニケーションの成立を補助するツールです。このツールをおもてなしアプリと命名したのは、「コミュニケーションをとることこそが、外国からの観光客や初対面の人に対する最大のおもてなしの一つだ」という考え方に基づきます。

9.【補遺;ARはとうとう普及期に入った?】


(1)ARとVRとの異同
拡張現実(AR)は、人間が見た世界を空想物に差し替える「VR(バーチャル・リアリティ)」の一種です。VRが、人間が見た世界を「全面的に」人工的創作物に書き換えるのに対し、ARは、人間が見た世界を「部分的に」人工的創作物に書き換えます。そして、書き換えられた部分に、付加情報を盛り込みます。それにより、あたかも現実を拡張しているかのような視覚的効果が生まれますので、この技術は、拡張現実(AR、Augmented Reality、オーグメンテッド・リアリティ)と呼ばれます。

(2)ARの歴史
ARが実用化レベルに達したのは、90年代初頭です。アームストロング空軍研究所の「Virtual Fixtures」が、最初の本格的ARシステムでした。その後、2000年、初の屋外携帯ARゲームである「ARQuake」が発表され、さらに、2007年、ARを応用した初めての市販ゲーム「THE EYE OF JUDGMENT」が発売されました。続いて、2008年、スマホ用位置情報アプリ「Wikitude」がリリースされ、2009年、GPSの位置情報を利用するアプリ「セカイカメラ」がリリースされました。
(以上、ウィキペディア「拡張現実」より)

(3)ARはウェアラブルデバイスとの親和性が高い
「セカイカメラ」のサポート終了後、ARは、お菓子の販促ツール等として用いられることもありました(例;グリコの「ARでドラえもんが飛び出るお菓子」etc.)が、総じて下火になったかのような感も否めませんでした。しかし、数年前から、再び注目を集めるようになりました。それは、ARが、メガネ型のウェアラブルデバイスと連携させるのに、好都合な(親和性の高い)技術だからだと推測されます。ウェアラブルデバイスの登場と改良が、AR再評価の契機となったのでしょう。

(4)ARを用いた新デバイス
つい先日も、「究極のウエアラブル『アームキーパッド』、NECが開発」という記事が、経済紙の紙面を賑わせました。これは、メガネ型のウェアラブルデバイスを通して、腕に仮想キーボードを出現させるというものです。実機は、2015年11月12日~13日NECグループ開催「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2015」に展示とのことです。
究極のウエアラブル「アームキーパッド」、NECが開発 2015/11/6 6:00日本経済新聞 電子版より)

(5)ARの将来
「ARはとうとう普及期に入った。」
経済紙の別の記事では、そう表現していました。普及の過程で、ARはさらなる進化を遂げる可能性を秘めています。本作品「おもてなしアプリ」のコンセプト(AR空間をリアルなコミュニケーションに用いる)が、もっと洗練された形で商品化されるのも、もはや時間の問題なのかもしれません。

10.【プレゼンレポート(MA11事務局制作)】


(1)【Battleレポート@東京】Mashup Battle 1stStage in 東京①
(2)Twitterのつぶやきのまとめ(togetter)
(3)Frickrイベント写真アルバム

11.【サンプル・マーカーについて】


現在、以下の6種類だけを作成・登録済みですが、1000種類以上に増やす予定です。(各マーカーに登録されたメッセージはこちら

12.【過去の出品作品】


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